沼の底にも都ありけり
ジャニーズ帝国を甘く見ていた過去の私を殴りたい。
私はアイドルを全く分かっていなかった。
好きになる対象が、こんなにいるなんて。
なんて幸せなんだろう。
エイトを好きになってからというもの、TV番組でジャニーズと付くものは片っ端からチェックするようになった。
もちろん全部ではないし、こちらで放送していない番組も多いのでそれは仕方ないと諦めた。
それでも莫大な量の番組を見ることになる。
それほどTVの世界にはジャニーズが溢れていた。
嵐、SMAP、TOKIO。
今まで遠い世界の存在としてしか認識してなかった方々が違って見えた。
ファンになっても遠い存在には変わりないのだが、見方が変われば見え方も感じ方も捉え方も違ってくるのを身をもって経験した。
そして私は、また恋しいと思う存在を見つけてしまう。
Kis-My-Ft2だ。
丁度始まったばかりだった「キスマイブサイク」を録画していた私は「彼」から目が離せなくなった。
それはフロント組の三人ではない。
私の心を射抜いたのは「宮田俊哉」
彼の「全力で的外れ」な行動と言動に私は一発で惚れ込んだ。
昔から変わった人を好きになるんだ。分かってる、少しヘンだって、うん。
そして好きになる所も人と違うってよく言われてきた。うん、知ってる。
自覚はあるがこればっかりは直らないから諦めるしかないよね、ははっ。(乾いた笑い)
「担当」や「掛け持ち」を既に勉強していた私はすぐにエイトとKis-My-Ft2を掛け持ちしようと決めた。
そして、キスマイが好きになると必然的に彼らにも興味が湧いた。
A.B.C-Zだ。
いいタイミングで「エビchanZoo」が始まったのもあって、何事も必死に全力で打ち込む5人にすぐ夢中になった。
キスマイと切磋琢磨し合った仲でありながらキスマイとは全く違うA.B.C-Z。
キスマイのようなスマートさがない分、彼らはとにかく全力だった。
エイトに感じたジャニーズらしくない部分を彷彿とさせるA.B.C-Zに私がときめかない訳がなかった。
あとアクロバットは「凄い!」の一言しかなく、何回でも見たい!!とレコーダーを何度も起動させる羽目になる。(デジャブ)
それから「A.B.C-Zが見たい!!」とザ少年倶楽部を見ることになり、Hey!Say!JUMPや中山優馬君、内博貴君、関東Jrに関西Jrを覚え、私は益々ジャニーズにのめり込む。
「彼ら」を好きになったのは、意外なことに最期だった。
NEWS
入り口は夕方のニュース番組。
ローカル放送に移る前に少しだけ映る彼の姿に興味を持った。
もちろんNEWSは知っていた。
亮ちゃんがそこにいたことも、4人になってしまったことも。
でもきっかけはやはり意外な所に落ちているもので、「こんなにしっかりニュースを読む人がどんな風にアイドルをやってるんだろう」と思ったが最期。
「小山慶一郎」は瞬時に私の心をかっさらって行った。
気がつけば私の周りには「関ジャニ∞」「Kis-My-Ft2」「A.B.C-Z」「NEWS」と4つのグループが転がっていた。
それぞれ魅力の違う4つのグループ。欲張りなことに1つたりとも捨てたくない。
「掛け持ちしよう」
ジャニヲタになって半年から一年の間で私の思考回路はすっかりジャニヲタになっていた。
労力も金もバカにならないけど、選べないなら全部追いかける。
幸せだ、と笑う自分に気付いた。
これが沼で、私はここで生きて行くのだと心を決めた。